アイドル 武者修行 第38回
V6 井ノ原 快彦
//テレビではわからない、ロケ撮影で“得るもの、失うもの”//
国内外問わず、最近増えたのがロケ撮影。「学校へ行こう！MAX」が、この春「とにかくメンバーが足を使う」を裏コンセプトにリニューアルした経緯もあって、各地をまるでコンビニに行くかのごとく飛び回っています。なんたって新コーナーのタイトルが「すぐ会いに行きます」ですから。
海外や地方だと、都内ロケよりは余裕もあって、夜は土地の名物を食べて．．．なんて想像をしちゃうかもしれませんが、現実はそんなにオイシイものでもありません。日程的に国内ならほぼ日帰り。もちろん沖縄でも。海外は立て続けに3度アメリカに行きましたが、どれも２泊４日でした。ほとんどが飛行機の中です。2回がニューヨーク、1回はマイアミでしたが、マイアミロケは自分の時差調整に完全に失敗し、帰国直後の仕事がボロボロで大反省でした。ならばやっば都内がいいのかというと、『東京Ｖシュラン』のレストランロケは、約5~6時間で3軒まわります。移動時間を含んでいますから、現場は結構な駆け足ペースです。
『学校へ行こう！』は、一般の中高生に出演してもらっているので、取材時間が放課後に限られるという、画面からはわからないしばりも存在します。仮に僕らのスケジュールが朝から空いていたとしても、基本的に夕方に向けてのスタンバイしかできません。一般的なパターンは、夕方5時ころから始めて、2時間くらいで一気に撮影。終ったら撤収作業やあれこれあって、だいたい最終の新幹線か飛行機に飛び乗ります。地方での滞在時間があまりに短いので、沖縄くらいになると「本当に今日、自分はその場所に行ったんだっけ？」という、奇妙な感覚に襲われることもしばしば。時差ボケは何も海外に限ったことでなく、国内でもあると僕は確信しています。
//成田2時間前集合は見直す時期？//
こう頻繁に駅や空港を利用していると、ヘビーユーザーのひとりとして、不思議に思えて仕方ないことも出てきます。
最大の疑問が成田の集合時間。あの「2時間前」って何なんでしょうか。正月やゴールデンウイークのように爆発的に混み合う時期ならまだしも、オフシーズンのときは、明らかに時間を持て余している人が多く見受けられます。荷物チェックが厳しくなっているから1時間前には着いていたほうがいいとしても、僕のように買い物にさほど興味がない男が、お腹もいっぱいなときは、もう何もすることがないんですよ。
「2時間前」って、日本人がまだ海外旅行に慣れていないころの名残りなんでしょうか。だとしたら、そろそろ見直してもいい気もします。とにかく「成田発」と聞くと気が重くなるこの状況を「早く空港に行っときないな、と思わせるアトラクションができないものか」と切に思っている今日このごろです。
よく考えたら普通のサラリーマンのように、会社の中の自分の机(つまり定位置)がない僕は、仕事の半分以上が「移動時間」と言っていいかもしれません。移動は「時間のロス」ととらえられがちで、確かに短いに越したことはありませんが、まとまった時間なら得るものもあるんですよ。僕の場合は睡眠時間。たとえば神戸まで新幹線と言われたら、「ここで3時間は眠れるから体力的には大丈夫」という計算で友達との予定を立てたりします。
ここでちょっとジャニーズ事務所の豆知識を。うちの事務所はタレントの移動手段に関しては、絶対にマネジャーの送り迎えでなければならないといった規定はありません。だから自分で車を運転して現場に入ったり、電車で出かけることも少なくありません。ちなみに僕は、渋谷のような人の多い駅でも帽子をかぶらず歩いています。街に溶け込みやすいタイプというのもあるのでしょうが、意外と気づかれないものです。本心を言うと、きれいなお姉さんにはちょっと気づいてほしかったりするんですけどね。でもそういうのに限って、目が合ってもほぼスルーされています。
話を戻しますが、先日ニューヨークの空港で鼻切りを没収されました。「先が丸いから刺せないよ」と軽くアピールしたのですが、「NO」の一言。成田では大丈夫だったし、何よりすごく愛用していたのに．．．。悔しいけど､「得るものがあれば、失うものもあるのだ」と自分に言い聞かせています。
＃＃＃＃＃＃＃ 懶 ＃＃＃＃＃＃＃＃
.....自己看看吧！^_-
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